仕事から帰ってから今日が「映画の日」って事に気づき、嫁と二人で茨木マイカルへ。
映画のチケットを買い、映画が始まるまで時間があったのでゲームコーナーに向かう。
デフォルトである「太鼓の達人」はもちろんプレイ。
その後、何を血迷ったのか
「プリクラ」を撮ろうじゃないか、という事になる。
オレも嫁もあまりこういうモノには触れた経験はない。
なもんで、最近のプリクラ機械が「全身撮影が可能」なんて事も知るよしもない。
まず第一に
「お金の投入口」が見つからない。
恐るべきジェネレーションギャップ。
義妹がここにいればそれこそ「終わってる」と爆笑された事だろう。
最近のプリクラは「撮影場所」と「書き込み場所」が
違う位置にある事を初めて知る。
過去、オレが撮った時は全て同一の場所で作業完了できたのだが・・・・・・
まず何ショットか撮影した後に移動して、そこに送られてくるデータにタッチペンで書き込みするのだ。
とりあえずあたふたしながらも撮影終了。
変な汗をかくハメになってしまいました。
さて、そろそろ映画が始まる時間です。
今日選んだ映画は「ミュンヘン」。
前もって予告ポスターの
「ミュンヘンオリンピックの際、選手11人が人質に取られて殺害された実話が元の問題作」
という予備知識があり、こういうドキュメントものは好きなんでこれをチョイス。
始まってみると・・・・・・・
こりゃあ、前もって
パレスチナ問題の流れがアタマに入ってないとさっぱりわからんですよ。
■パレスチナ問題のwikipedia
■ミュンヘンオリンピック問題のwikipedia
話の流れは・・・
ミュンヘンオリンピック開催時、イスラエル選手団がパレスチナ武装グループ「ブラックセプテンバー」に
人質に取られてしまいます。
「ブラックセプテンバー」はこれをバーターにイスラエルに収監されている同士の解放を呼びかける。
それに答えようと見せかけて射殺する決定を下した西ドイツですが狙撃に失敗。
射撃戦に発展してしまい、その中で人質全員が死亡してしまいます。
これに激昂したイスラエル側は暗殺グループを組織。
この人質作戦を考案した11人全員の暗殺を決定します。
その暗殺グループのリーダーであるアヴナーが苦悩しながらも暗殺を繰り返していく・・・・・・
映画自体のテンポはかなりゆっくり目で、何度か意識を失いかけた(笑)
しかも3時間あるし。
いや、もともと寝不足気味ではあったんですが・・・・・・
ストーリーはあくまでパレスチナ問題がアタマに入っていないと本当のメッセージをつかめないと思う。
もう一度、吹き替え版でじっくり見たい映画であります。
リーダーのアヴナーは生まれてくる子供のためにこの任務を引き受けます。
というか、選択の余地などないような言い方されてたけど。
シロウト集団とも言える4人のメンバーと協力して一人ずつ暗殺していくのですが
この暗殺シーンがグロすぎ。「プライベート・ライアン」以上です。
もしかしたら人が死ぬときってホントにあーいう物かも知れませんが・・・・・・
暗殺ターゲットの居場所を「情報屋」から仕入れていくのですが
この「情報屋」、金になるならどっちサイドにも情報を流すもんですからややこしい。
アヴナー側も3人が死に、またアヴナーも上官にこの情報屋の存在を明かさないもんですから
もはや誰が敵かわからない精神状況に追い込まれて行きます。
最後、任務から解放(つかアヴナーが断った)されたアヴナーが逃げ込んだのはアメリカ。
もはや誰も信用できず、彼が逃げ込めたのは「家族」しかなかった。
そこに上官が「祖国に戻れ」と呼びにきますが、話は平行線に。
一応、昔世話になったし夕食でもいかがですか?とアヴナーは上官を誘うのですが
上官は「断る。」と一言残し去っていきます。
ここがこの映画のミソなんではないかな、とオレは思いました。
どっちも自分の正義を振りかざして争うもんですから永遠に終わりはこない。
戦争・民族闘争というものの悲しさ、愚かさをこのシーンは表していたのだと感じました。
そしてこの二人が話していた場所は後ろにマンハッタンが見渡せる小さな公園。
遠くには今はすでにない
「世界貿易センター(WTC)」のシルエットが・・・・・・・・
「世界は今も不安定な要素の上になりたっている」というスピルバーグのメッセージでしょうか。
しかしアメリカでこういう映画が公開できるってのも、時代は変わったのかもしれません。
チャップリンは国外追放されたわけだし、ジョン・レノンだって暗殺説もあるし
(世界同時多発テロの際も「Imagine」が戦意喪失につながる、としてアメリカで放送禁止になった。)
ユダヤ人のスピルバーグがどっちの側にも立たずに撮影したのかどうかは
不勉強であるオレにはまだわかりませんが、心にズーーンと残る映画だったのは確かです。
たぶんこの映画は興行的には失敗でしょう。
昨日もガラガラだったしなあ。
ちなみにアヴナー氏は名前を変えて今でもアメリカで暮らしているそうです。
「楽しい気持ちになるため」にこの映画を見るには絶対にオススメはできない(笑)
またゆっくりと観たいと思います。
■参考になったレビュー
http://0000000000.net/p-navi/info/column/200602122057.htm
{XT_LOG_CONT}
{OTD_MAIN}