「・・・・・・・・・・・・・・・・あ!きょうやんきょうやんきょうやんか!!」
と思い出したのは朝6時半(笑)
別に
花紀京を連呼しているわけでもないのだが、放送日が今日だったのである。
そう
「226」。
しかも
徹夜明けの朝7時から放送です(泣)
でも見ないわけにはいかないのだ。なんせこれDVDになってないしビデオも入手困難なのだから・・・・
なので眠い目をこすりながら見ました。
たぶんもう3回目ぐらいかなあ。
この「226」。実際にあった
「2/26事件」を描いた物です。
事件の詳細はこちら(wiki)。
太平洋戦争へ日本が向かっていく時に重要なキーワードとなるこの「226事件」。
もちろん昭和史を勉強し始めた頃には、かなりの226関連の書物を読みました。
わかりやすく言うと、当時の陸軍の青年将校が
「このままでは日本はダメになる。
農民は貧困、そして飢えに悩まされ政治家は腐っているヤツばかりだ。
だから我々の手でこの日本を変えようではないか」と自分の部下達を引き連れて
当時の総理官邸、各大臣邸、警視庁、朝日新聞社などを攻撃、占拠、そして殺戮を行う。
「こういう事になりました。我々の真意をくみ取って頂き
後は陛下(昭和天皇)にまかせます」と声明を発表したが
重臣達を殺された昭和天皇は激怒。天皇自ら軍を率いて鎮圧する、とまで言い出す結果に。
結果、このクーデターは4日で鎮圧され、
首謀者である青年将校・民間人合わせて17名が銃殺刑になった、という事件です。
(ちなみに湯河原で襲撃され難を逃れた
牧野伸顕は明治維新の中心人物、
大久保利通の次男です。)
映画ではあまり細かく描かれていませんが、
このクーデターを利用して政府を操ろうとしてた人がいたりとか
実は政府の高官の中にも反乱軍と通じてた人がいたらしい、とか今でも研究が盛んのようです。
この事件に関しては色々と個人的な意見もあるのですが、今日は映画の話を中心に。
てか、この映画って「鬼龍院花子の生涯」とか「極道の女たち」の
五社英雄監督だったのね。
オープニングがクーデターの為の密談場面から始まるんですが
徐々に徐々にモノクロからカラーになっていくのがなんかそれっぽかったなあ、と思って。
そして雪が降る夜空(当日は大雪だったらしい)が映し出され、時計がアップになって
12時を指した(日付が変わった)瞬間に「226」のタイトルがドーン!と。
なかなか引き込まれる演出ではないですか。
こういう昭和物、特に戦争物にはどっちかの思想よりに偏っているのが得てして多いのですが
この映画はそういうのをあまり感じさせません。
どっちかというと事実とか実際に伝えられている場面をあくまでサラリと追っている感じがする。
ていうか説明不足気味なところが多くて、オレみたいにあらゆる書物読んでから見たら
「ははあ」と思うけども、何も知らないまま見たら
この事件に至るプロセスがさっぱわからんでしょうね(笑)
頭クリアにして見てみると
「農民を救うためにオレラがやろう」という風にしか取れないもんな。
キャストも当時としてはものすげえ豪華。
(キャスト一覧表:他サイト)
松方弘樹をほとんど脇役のような使い方して、梅宮辰夫をホテルの支配人としてワンシーン。
金子信夫が陸軍のエライさんとして出てきたら、ラスト近くで
川谷拓三が歩兵役で!
そして「中隊長、死んじゃ
いけんです。約束して
つかあさい。」と
広島弁を!
もう、こうなったら何時、
菅原文太が出てくるんだろうと思ってしまうが、もちろんそれはなかった(笑)
(すべて
「仁義なき戦い」の出演キャストですねw)
あと、今回初めて気づいた人がいた。
隆大介氏である。
そうこの人、ちょい前に全部見た大河ドラマ
「翔ぶが如く」で江藤新平役をやっていた人なのです。
あの独特のリキはいったセリフ回しは「226」でも健在(笑)
ちなみにこの人のモノマネ、Shady氏
(サイト)はものすげえウマくていつも爆笑してしまう。
特に圧巻だったのは主演級の三浦友和氏と萩原健一氏とのやりとり。
終盤、クーデターが失敗しそうというときに
この二人が激論を交わすのですが、そりゃ鬼気迫るモンありました。
三浦友和には何か乗り移ってるんじゃねえのか、と思うぐらいの怖さがありました。
(特に最後、歌いながら自分でピストルをノドにあてるときの表情とか・・・・コワイ)
この映画、公開されたのは1989年の平成元年。
てことはもう昭和天皇は崩御したあとなんですね。
これ、もし昭和天皇が見たらどう思ったんだろうか・・・・・。
映画のラストシーン、
それぞれの辞世の句を朗読して最後に銃声がなる、と言う演出があります。
たぶん、銃殺の場面を描かないようにしたからだと思うのですが・・・・・・
朗読している場面で流れているのはそれぞれの恋人や奥さん、そして子供の姿。
こういう残忍な事件を起こした人にも大事な人がいるんだよ、という風にも取れるし
ああ、やはり死ぬ前には一番大事な人を思い出すんだなあ、とも取れる。
(オレはこう取った)
んー、てことはやっぱ青年将校に同情的な描き方なんかねえ。
少なくとも青年将校=大悪人って描かれ方はしていない。
そして一番最後は三浦友和氏が演ずる安藤大尉。
最後の一言が、一番始めに見たときも、そして今回もズシリと心に引っかかりました。
「天皇陛下、バンザイ。」
ほとんどの人はこのセリフを叫んで銃殺されたそうですが、映画ではラストのみ。
このラストの一言が様々な深い意味を含んでいる事が、
色んな書物を読めば分かってくると思います。
■余談
ロシアで制作された映画
「太陽」というのがあるらしい。
なんとこれは昭和天皇が主人公で、しかも
昭和天皇をイッセー尾形が演じているという。
うーっ、これは見たいけども・・・・・・・・日本公開はムリのような気がする・・・・・・・・
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前の前のまえ・・・・の彼氏が聞いたらうふふ┗┓ ̄旦 ̄┏┛フフフ喜ぶ話ですなぁ
日本の国って いろいろ 秘密があったから(今も)その背景もホントは凄いんだと思うくん
国家の秘密って凄い もんね・・・
なるべく自らをニュートラルな位置において過去の歴史を認識することと
今の世界情勢で何が必要なのかを勉強することを念頭においてます。
ちなみに右翼左翼よいう言葉は日本では本来の意味とは
ちがって認識されている傾向がありますな。