嫁を駅まで迎えにいったついでに回転寿司にメシを食いに行った。
とりあえず腹が減ってたので5皿ぐらい取って、うどんも食った。
その時である。
「ガクン!!」という音がして
回転テーブルが停止。
すごいぞ。
回転寿司屋なのに回転しない。
回転寿司屋というのはあのトレイが回る音も、お店のBGMになっている様で
トレイが止まった瞬間、異様な静けさに店内は包まれる。
いわばこの回転テーブルはお店の中枢となるシステム。
それが機能していないって事は、お店の中はパニクリ状態ってわけだ。
ガソリンスタンドで全てのガンが停止するのと同じである。
要するに、どうしようもないって事だ。
注文はテーブルの横にある液晶ディスプレイを使うわけだが、これも機能しない。
そして・・・・・・・・
このお湯の出口も、このお皿カウントシステムも停止しているのである。
ためしに食った5皿を全て放り込んで(ヲイ)みたんだが、もちろんカウントは上がらず。
普段接客などした事ないお店のスタッフは大あわて。
伝票を持って注文を取りに来たのだが、いつまでたってもそのたった4皿が来ない。
いつもなら液晶ディスプレイで注文すれば3分もたたずに回ってくるのに・・・・・
なぜか「おあいそ」ボタンだけ機能しているのでスタッフを呼び出す。
「まだ?」
「す、す、すいません。あのご注文は?」
「いや(笑)さっき頼んだんやけど?」
「す、す、すいません」
そして5分・・・・・・・・・・・・まだ来ない。
もう一度ボタンを押して呼び出す。
「(少し強く)いったいいつになったら来るわけ?」
「え、あのさっきの4皿ですよね」
「そう」
「さっき別のスタッフが
持って行って『違う』って言われたんですが」
「は?ここには一切誰も寿司も来てませんが?」
「え、でもさっき持って行ったって・・・・・・」
「だ・か・ら。ここには来てないって言うてるやん?」
「す、す、すいません。
あの、ご注文は?」
いつもならここでスイッチが入ってた。
しかしモロイもんだね。
言ってしまえばたかが機械トラブルでお店の受注システム自体が崩壊しちゃうんだもんな。
そして
不思議な感情を発見してしまった。
トレイが止まっているて事はその上にスシが乗っているんだが
その止まっているスシに対しては
「絶対に食欲がわかない」って事だ。
もはや
ウィンドウの中のサンプルにしか見えない。
・・・・・・・って事はオレラはスシがウマイと思って食っているんじゃなくて
「回っている」からウマイと思っているのかも知れない(笑)
しばらくして機械は動き出した。
お湯も出るし、お皿もカウントされるようになった。
しかし・・・・・・
最初に放り込んだ5皿はカウントされていなかった(笑)
もちろんそれを正直に言うはずもなく、
そのままおあいそして激安の夕食は終わったのだった。
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