Strange Days Blog～無名ギタリストの日常

今日ははじめてのゴスペル・ライブを体験しました。
場所は教会、しかもブラック・ゴスペルってヤツです。
最初に見るにはうってつけでしょう。
どんなもんか知らんもん見るなら、より本物に近い方が良いだろうし。

牧師さん（だと思う）がピアノを弾き、クワイヤー（っていうんだよな）が4人。
この5人は黒人で、あとのキーボード、ドラム、ピアノ、ギターは日本人の編成。

ライブは厳かにピアノイントロでスローな音楽で始まりました。
合間にピアノ弾いてる人がお話をボソボソっとするんですが、これに同時通訳がつく気の利いたライブ。
今まで興味がなかったので初めて知ったのだが、キリスト教がルーツみたいですね。
「イエス様が・・・・」「神が・・・・・」というセリフがバンバン出てきます。

圧倒的な声量のコーラスで「おお、すげえ」と引き込まれる。
コール＆レスポンスも良い感じで異様な高揚感が会場をだんだんと支配し始めます。
「ほほー、こりゃあなかなか良い感じじゃないか。」と思い
「あー、そういえばブルースブラザーズの教会の場面みたいな感じかな？」
とオレもゴキゲンになりかけた頃・・・・・・・・・

気になるんです。
楽器が。

ピアノが強烈なグルーブを叩き出しているのに・・・・・・・・・
ここはスローでピアノとオルガンだけで聞かせればいいものを・・・・・
チャンチャンチャンチャンとシンバルを鳴らしまくるドラマー。
はっきり言ってセンスゼロ。
曲うろ覚えなのに無理矢理入ってきてはミストーンを出すベーシスト。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・き、キサマ・・・・・」
せっかく世界に引き込まれかけたのにこれで一気に現実に引き戻される。

そして弾いてないときにじっとしていないギタリスト。
「ピャピャー！」という荘厳さのカケラもないオルガンの音色。

「・・・・・・・・だめだ！今日はそういうとこ見ちゃダメだ！」と思うんですが性（サガ）なんですな。

たぶんね、予算の関係でアマチュアばかりになってしまったんでしょうね。
そしてロクにリハーサルもしてないのでしょう。
（実際牧師さんが『一度しかリハしてないもんな。あっはっは』と言ってた）

「さあ、立って！」というノリになって周りは総立ちなんだけども、オレはだめだった。
これならね、ピアノだけで十分な気がするもの。
その方が絶対よかったと思うもの。
もうブレイクとかヒドイ。全然ノっていけないのですよ、オイラの気持ちが。

「この曲ならAkiraアニキならこう叩くよな・・・・・・Sub-chanならもっとタイトに・・・」とか
「Piroさんのオルガンの音なら絶対にかっこいいよな・・・」とか
「KousukeさんとかShinさんならここで絶対に外さないのに・・・・」とか
今まで一緒に演奏した人の顔が次々に浮かんで来る。

ここでふと思った。

オレって幸せ者なんだなって。
すげえ人達と演奏できてんだな、って。
神に感謝って事よりも、オレなんかと演奏してくれてありがとうってそっちの方ばかり感謝してたよ(笑)

ライブもたけなわ、盛り上がってきたところで
「隣の人と肩を組んで。それから知らない人とでも肩を組んでハグして」みたいなノリに。

うわああああ、ダメダメダメダメ！こーいうのダメ！
オレは日本人です。心の底から日本人です。ジャップです、ハポネです。
戦後のGHQの民主国家政策の後に生まれた無宗教な人間です。
しかも引っ込み思案倶楽部大阪支部局長ですよ？
そんなことできるわきゃあないじゃないですか。

ここで一気にテンションが参加者から傍観者へ。
もう前の席の女の子なんて感極まって号泣してんです。
ここらへん、正直、ドン引きでした。

ライブ最後、牧師さんが前に出てきて

「さあ目を閉じて。イエス様を受け入れたい人は前に出てきて下さい。」

うむう。

そして何人か前に出てきて、「私の後に付いてこの言葉を読んで下さい。」との言葉が。
「常にイエス様を心の中に置き」「常にイエス様を心の中に置き」

延々と続くキリスト賛美。
そして泣き崩れる面々。
ハグしまくる人達。

正直、日本文化にはそぐわねえなあと思った。なんかムリを感じる。
アタマドレッドにして黒人に近づけても根っ子は変わらねえもん。
そんな女の子いっぱいいたけどね。
なんかファッションでやってんじゃねえの？本当にそう思ってんのか？と思う。
逆に日本文化をもっと勉強して自分を確率したいな、とオレは思ったね。
このライブに参加して思った事はそれ。逆にそれが収穫だったかも。

今日、ニュートラルな気持ちでアタマから参加したオレの正直な感想です。
はっきり言わせてもらいます。

「見たことない人を心になんて置けません。アホクセ」

オレは目に見えるものしか信じない傾向があります。
死んだら土に還るだけ。魂なんて残らない。
おみくじだって絶対に引かない。
その結果を心に残すからそういう結果になるんだ、と思うから。
思った方向に結果は繋がっていくと思ってるから、わざわざ運勢を見て
「大吉」とか「大凶」とか「厄年」とかで大騒ぎする意味が分からない。
最初からそんなもん見ないで走ればいいだけじゃねえか。
傾向と数字で判断する物は別だけどさ。

自分で良いものを取り入れていってミックスさせて、自分なりの価値観築く方がオレには合ってる。
だから孔子も好きだし、親鸞も好きだし、もちろんキリスト教だってPL教だって創価学会だって
色んなモン耳にしましたし、「なぁるほど！」とも思いますが、どれか一つを選べなんてムリだわ。
だって同じ人間ですやんみんな。

牧師さんはこうも言った。
「この前はヒンズー教の人もキリスト様に教えを請いたいと言われました」
わきあがる「おおー」という歓声。

別にこういう事言わなくてもいいじゃねえか。
ヒンズー教だろうがイスラム教だろうが神の前に置いては平等じゃねえのかね。
そういうセリフに選民主義を感じちゃうんだよオレは。ひねくれてっからね。

そりゃ宗教絡んだ戦争はなかなか終わらねえのがよく分かった気がする。
価値観と価値観の戦いだもんね。
無宗教のオレでも違和感感じたぐらいだから、あがめる人や神様がある人にとってはキビしいよな。

これがオレのゴスペルライブ初体験。
別のゴスペルライブ見たらまた感想変わるかもしれません。

そしてもし、オレの感想に誤解があったらごめんなさい。

■不謹慎な笑いの神が舞い降りる時
牧師さんが喋った後に「ハレルヤ！」とか「アーメン」とか”合いの手”みたいなのが入るんだが
観客の中の一人の声が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




中村屋FLASHの低音の人にそっくりだったんです。



もうね。
「ハレルヤ！」が「中村屋！」にしか聞こえないんだってば(笑)

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