ウルトラマン。
我々30代の人間はもはやリアルタイムで見たとは言えない番組である。
オレが生まれた昭和46年は「帰ってきたウルトラマン」が放映開始だったわけで。
幼い頃、リアルタイムで見たのは多分「ウルトラマンレオ」辺りなのか。
しかし未だにウルトラシリーズは延々と続いているわけで
ネオスやらゼアスやらわけわからんのが一杯で困ったもんであるが
ちびっ子達への求心力をキープし続けている円谷プロの戦略は大したもんである。
もはや番組にはスポンサーつかないとか全て外注制作であるとか
いやーな噂を聞きますがでも結果が全てですわな。
オレにとってのウルトラマンとは初代マン〜ウルトラマンレオまで。
ガキの頃の夕方の再放送と怪獣消しゴムブームに乗ったクチである。
もしあの
ウルトラシリーズがずっと続きモンだったら?と考えたら
ウルトラマン同士の人間(?)関係なども考察できるのではないだろうか。
まずは「ウルトラマン」。
悪い怪獣ベムラーを追って地球にやってきた際にハヤタ隊員が乗る飛行機と
衝突してしまい、ウルトラマンの命をハヤタと共有するという出だしである。
要するにウルトラマンは地球に来るつもりなんぞ
ハナからなかったんですな。
ベムラー追ってたまたま地球に来ちゃってハヤタ殺しちゃって
「ごめーーん、テヘ」って命共有しちゃって仕方なく地球に残る事になったわけですよ。
その次の週から地球にバンバン怪獣が出るようになったって事も変なんだが
元々
M78星雲の宇宙警備隊員のはずだろう。
ちゃんと上から地球勤務の辞令は出たのかと心配になってしまう。
で、最終話。
ゼットンとの戦いに負けちゃったウルトラマンにM78星雲からゾフィーが迎えに来る。
このゾフィーさんは「宇宙警備隊隊長」という肩書き(この時はただの隊員と名乗った)
で、しかも
「私は命を二つ持っている。そのウチの一つをハヤタにやろう!」と
命の倫理観なぞハナから無視した発言で我らのドギモを抜いたのである。
「地球はほっておけ」的なセリフも吐き、なかなか冷たい印象なんだが
自分の部下をわざわざ遠い地球まで命を二つ持ってまで迎えに来たって事は
ウルトラマンはかなり
期待された部下だったのである。
さて仮に「次週」と仮定して登場するのは「ウルトラセブン」である。
これも
たまたまパトロールに来たセブンが
「なんて美しい星だ」と感動しちゃって、山登りしてた青年の姿を勝手に借りて
地球に居座っちゃうんですな(笑)
その山登りしてた青年を後々助けなきゃならん話などもあっておもろかったが。
ウルトラ警備隊の前に現れたセブン(青年姿)に怪しさを感じ名前を尋ねる警備隊員。
「名前・・・・・?そう・・・・・
モロボシ・ダンとでもしておきましょうか」
「何者なんだ、キミは?」
「ごらんの通りの
風来坊です!」
とこういう登場のヤツが
次週からウルトラ警備隊に配属されているのはどういう事だ。
どういう雇用体系なんだウルトラ警備隊。
大体地球防衛軍の中のエリートを選りすぐった組織なんじゃなかったのか。
ちなみにウルトラ警備隊の紅一点、
アンヌ隊員はめっさ美人です。
劇中のファッションもリアルタイム70'sでゴーゴーイエイエな感じ!
パンタロン姿も見られてなかなか(;´Д`)ハァハァできます(笑)
あ、そういえば
松坂慶子も怪獣役で出てたな。
さて、このセブンさん。
最終話では熱が
90度以上出ちゃったりして(アンヌもおかしいと気づけw)
過労死寸前まで地球に残って平和を守ってくれます。
しかし
「セブン上司」が夢に出てきて「もう帰ってこい」と言うだけ。
なんとか命からがら怪獣パンドンを倒して故郷に一人帰っていきます。
ウルトラマンと比べてこの待遇の悪さはなんなんでしょう(笑)
命二つ持ってまで迎えにきてくれたのとは雲泥の差ですな。
ゾフィー一派とセブンは相容れない派閥だったのかも知れない。
さて、次週。
「帰ってきたウルトラマン」である。
しかし厳密に言うと
帰ってきてはいない。
全くの別人がやってきている。
パッと見、どこが違うのか全く分からないが体に書かれているラインが二重線になってる。
ギブソンのギター風に言うと
ダブルバインディングが入ってるって事ですなw
しかし先週、過労死寸前で帰ってきたセブンを見てよく地球に行く気になったな。
過労死でてる部署に辞令が出てよろこんで行くサラリーマンなんていないぞ。
ゾフィー隊長と帰ってきたウルトラマン(以下、新マン)も折り合い悪いのか(笑)?
セブンも「悪いな」とは思ってたみたいで途中で
ウルトラブレスレット渡しに来てたっけ。
最終話で敵に煽られた新マンが変身しようとして
初代マンにテレパシーでジャマされていた描写もあった事から
ゾフィー、初代マンVSセブン、新マンの派閥争いが見えると言えるだろう。
さてM78星雲に帰って行った新マンの次は
「ウルトラマンA」です。
こいつは人間の時、
男と女の二人に分かれているんですな。
変身の時はお互いの手につけたリングを交差させて変身するんですが・・・・
片一方が沖縄で片一方が稚内とかにいたらどうすんだろ(笑)
クール後半になって女側の南夕子が実は
月星人だった
という事実が発覚し
なんと月に帰らなければいけない(!)というよくある
テコ入れが施され
次週からは北斗星児が
両手につけたリングをくっつけて変身していた。
最初っからそうしとけよ。効率わりい。
このシリーズで登場するのは
「ウルトラの父」というキャラクターである。
なんだ「父」ってのは(笑)
大隊長って事なのか、オイ。
そんな威厳のある人が
サンタクロースのカッコで出てきちゃいかんだろ
Aくんは派閥に属することなくみんなから結構慕われていたみたいで
分け隔てなく過去登場したウルトラマンが色々助けにくる。
みんなのエネルギーを集めて
スペースQなんて光線ワザまで披露してたし。
組織で言う「ムードメーカー」的な存在だったのかもしれませんな。
さてこいつもM78星雲に帰っていった。Aくんの後は
「ウルトラマンタロウ」である。
こいつの一番着目すべき事実は
「ウルトラの父の実子である」という事だ。
うわー、これはややこしいな。
ウルトラの父が
組長とすればゾフィーは
若頭で次期組長筆頭だったはずだ。
初代マンという
鉄砲玉も抱えて虎視眈々と組長の座を狙ってた所に
実子のタロウの登場なもんだからゾフィーとしてはたまったもんじゃないだろう。
それでも組(M78星雲)としてはタロウを立ててやんなきゃいけないから
結構マメにふがいない実子(タロウ)を助けにきてたと思う。
まあ、ウルトラの父も「地球(賭場)で修行してこい」みたいな感覚でタロウを
地球に送ったんだろうけど、最終話では
人間姿で地球を破壊しまくるタロウ!!
やっぱ二代目ってのはバカだな、というダメダメっぷりを発揮して
タロウは故郷に帰っていったのである。
何か忘れてはいないだろうか?そう
「セブン一派」である。
ゾフィー一派の「主流派」から弾かれたセブン一派は外の組織に新しい血を求める。
それが次週からやってきた
「ウルトラマンレオ」なのである。
このレオさん、実はM78星雲出身ではなくて
獅子座L77星人なのである。
そしてなぜか地球防衛軍MACの隊長になってたモロボシ・ダン(セブン)に
しごかれながら色んなワザを覚えて成長していくレオ。
実子(タロウ)の失脚によって俄然勢いを取り戻したゾフィー一派に
対抗するためにセブンは
外兄弟との連合によって勢力を広めようとしたんだろう。
もはやここまで来たら
「仁義なき戦い:ウルトラ死闘編」
である。
途中、モロボシ・ダンは行方不明になってしまい、
ウルトラマン・キングというじーさん(長老大久保?)まで登場して
ウルトラの星の跡目争いは混迷を深めていくのである・・・・・
あれ、なんでこんな話になってもーたんやろ。
ま、いーや。またレンタルでウルトラマン見たくなってきた(笑)
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